腱鞘炎

腱鞘炎とは？

腱鞘炎には２つの種類があり、それぞれ特徴があります。
まず１つ目はドケルバン病です。ドケルバン病とは親指と手首を繋いでいる2本の腱「短母指伸筋腱」「長母指外転筋腱」と、その2本を覆うトンネル状の腱鞘が炎症を起して生じるのが腱鞘炎です。
親指側の手首が腫れて痛みが生じ、さらに、症状が悪化してしまうと力が入らなくなってしまうことがあるのが特徴です。

２つ目はばね指です。
ばね指とは、指の曲げ伸ばしをする働きがある「屈筋腱」と、屈筋腱の浮き上がりを押さえるトンネル状の腱鞘が炎症を起して生じる腱鞘炎です。
指の曲げ伸ばしの際にばねのような引っ掛かりが生じ、症状が悪化してしまうと指が動かなくなってしまうのが特徴です。

では腱鞘炎になってしまう原因です。
・長時間のスマホ操作
・長時間のパソコン作業
・長時間のゲームプレイ
・ボールやグリップ等を握るスポーツ
・文字をたくさん書く

上記のように指や手首を長時間使う人は腱鞘炎になりやすいということがわかります。
また妊娠出産期の女性や更年期の女性に多く生じるのが特徴です。

腱鞘炎を放っておくとどうなるか

症状が軽度な場合は放っておくと治るというケースがありますが大半は悪化していくというのが事実であり、治るまでに大変期間がかかってきます。
腱鞘炎になっているのを放置して、それまでと同様に手や指を使ってしまうと、腫れた腱鞘と腱に摩擦が起こり、さらに腱鞘が厚くなったり腱の表面の傷つきが悪化したりして、症状が強くなってしまいます。
そして指がこわばり、動かしにくくなり、物を掴む事が難しくなります
さらに進むと激痛で、指、手首の関節が曲がったまま動かなくなるケースもあります。
腱鞘炎は疲労感とはちがう痛みで中には起床時に強い痛みを訴える患者様もおられます。
症状の出やすい指の付け根や手首の側面に痛みを感じた場合はすぐに診てもらいましょう。

腱鞘炎の軽減方法

まず第一に患部を安静にさせることです。
腱鞘炎になってしまう主な原因は、指や手の使いすぎです。そのため、手や指を安静にさせることで腱鞘炎の痛みを軽減させることができ、また予防にも繋がります。
また、腱は自身の再生能力を持たないと考えられており、炎症が生じている患部を休養させ、炎症がひくのを待つことが治療において大切です。そのためにテーピングなどで患部を固定するといった方法もあります。もし、仕事や家事で手を使わないことが難しい場合には、1～2時間に一度、手を休ませてください。安静にできなくても、こうしてこまめに休憩を取るとよいでしょう。
そして、もう一つ改善させるために必要なのが患部の周辺の筋肉を緩めることです。
周りの筋肉を緩めることで痛みの出ているところへの負担が少なくなり痛みの軽減に繋がってくるのです。

腱鞘炎におすすめの施術メニュー

当院で腱鞘炎に効果的な施術メニューとして、
一つ目にまず鍼治療があります。
筋肉は慣れない動きや無理な使い方をすると早く疲労し硬くなりやすいです。
鍼で直接刺激を入れることで筋肉の緊張を和らげ、緊張がゆるむと神経は解放され、血液やリンパ液は循環がよくなります。栄養や酸素の供給もスムーズになり、更に老廃物や疲労物質を洗い流してくれます。
また、鍼の刺激により免疫系や自律神経系が調整されて、自然治癒力が高まります。鍼治療は、筋肉の深部まで直接刺激を与えることができるので、凝りや痛みなどに有効な治療方法です。よって、腱鞘炎で損傷している筋肉の回復を促進し症状をよりはやく改善できるのです。
二つ目に電気治療です。
電気で刺激を加えることで痛めている筋肉の深部に刺激がいき、回復を促進することができます。
そして硬くなって動きが悪くなっている筋肉を強制的に動かすことで損傷した部位への負担をさげることができます。

施術頻度はどのくらいか

症状の度合いによって変わってきますが、一番の理想は毎日施術を受けることです。しかし現実的に毎日通院するのは難しい方が多いので、最低でも週に2回〜3回が理想的なペースです。
そこから痛みが軽減し日常生活にも支障があまり出なくなってきたら、週に1回、そして2週間に1回とペースを落としていきます。その理由としていきなり治療を止めてしまうとまた元の状態に戻りやすいからです。